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緑内障治療GLAUCOMA

緑内障とは

  • ●主な症状

    視神経が障害を受けることにより視野(見える範囲)がだんだんと狭くなり、最終的には失明してしまう病気です。
    40歳以上で20人に1人と頻度の高い病気で、日本人の成人失明原因の1番になります。

    主な症状

    少しずつ見える範囲が狭くなっていきます。

    ただし、両方の目の症状が同時に進行することは稀なので、病気がかなり進行するまで自覚症状はほとんどありません。

  • ●緑内障に関係の深い「眼圧」とは

    緑内障に関係の深い「眼圧」とは

    眼圧とは、眼球に一定の張りを与えて球状の形を保つ圧力のことをいいます。眼圧は、毛様体で作られる房水の量が関係しています。つくられる房水の量と眼球外に排出される量のバランスが崩れることで眼圧が高まり、視神経を圧迫するなどの障害を起こします。ただし、眼圧が高い全ての人が緑内障になるというわけではありません。

緑内障の分類

  • 原発開放隅角緑内障

    開放隅角で眼圧が21mmHg以上と高値で緑内障になるタイプです。

  • 正常眼圧緑内障

    開放隅角で眼圧が正常範囲内(10~20mmHg)にも関わらず緑内障になるタイプです。日本人に多いタイプです。

  • 原発閉塞隅角緑内障

    隅角が閉塞することで、房水の流れが妨げられ、眼圧が上昇します。

  • 続発緑内障

    外傷、目の炎症など他の目の疾患による眼圧上昇や、ステロイドホルモン剤などの薬剤による眼圧上昇によっておこる緑内障です。

緑内障の検査・診断

眼圧検査

目の硬さである「眼圧」は、目の中で一定量の水(房水)が作られ、それと同じ量が目から流れ出ていくことで、一定に保たれています。緑内障の治療において、「眼圧」のコントロールが非常に大切で、毎回検査を行ないます。

眼圧検査

  • オートレフケラトトノメーター

    オートレフケラトトノメーター

    眼圧の正常値は10~21mmHgとされていますが、正常眼圧緑内障の方の場合、目標となる眼圧が人によって異なります。視野欠損や眼底の状態、治療開始前の眼圧などから総合的に判断し、目標眼圧を設定します。

視野検査

視野検査

片目で真っすぐ見た時に見える範囲(視野)は上方60度・下方70度・耳側90~100度・鼻側60度程度です。

個人差はありますが、緑内障では「周辺の鼻側」と「ビエルム領域」と呼ばれる中心から15度〜30度の範囲に視野異常が初発します。

当院には視野全体を評価するゴールドマン視野計と、中心30度以内を細かく評価する自動視野計AP7700の2種類があります。
定期的に視野検査を行い、どれくらい緑内障が進行しているのか把握し、治療を決定することが大切です。

  • ゴールドマン視野計

    ゴールドマン視野計

    視野全体を把握でき、周辺視野を測定しやすいといった特徴があります。
    また、手動式で検査をすすめるため緊張している患者様や、検査に不慣れな患者様、高齢者や小児にも適しています。

    ゴールドマン視野計

  • 自動視野計AP7700

    自動視野計AP7700

    緑内障ではビエルム領域と呼ばれる中心から15度〜30度の範囲に視野異常が初発します。自動視野計AP7700では中心30度の範囲の視野の状態や進行を把握するために使用します。

    自動視野計AP7700

眼底検査(眼底カメラ)

眼底検査(眼底カメラ)

眼底検査では緑内障の特徴的な眼底の変化を発見することが可能です。

●緑内障の特徴的な眼底の変化

  • 1. 視神経乳頭の陥凹(へこみ)の拡大
  • 2. 乳頭出血
  • 3. 網膜神経線維層欠損(NFLD)

眼底検査(眼底カメラ)

OCT検査(光干渉断層計)

OCT検査(光干渉断層計)

OCT検査では網膜の断面図を見ることができ、また網膜の厚みを調べることができます。
緑内障では網膜の上層にある網膜神経線維層の厚みが低下していきます。
この網膜神経線維層の厚みの低下は、視野異常をきたす前に現れるため、緑内障の早期発見のためには非常に有用な検査になります。
また、定期的に検査を行うことで緑内障の進行を評価する上でも非常に重要です。

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正常の人と比べ、神経が薄い場合は赤色に表示されます。(正常眼データーベース)
また、上下の網膜の厚みの差が数値化され、この上下での網膜の厚みに差があることも緑内障の診断に有用です。

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緑内障の治療方法

緑内障の治療は「眼圧を下げる」ことにより、病気の進行を止めます。
眼圧を下げる方法として以下の3つがあります。

ほとんどの方は点眼治療のみで、十分な眼圧下降を得ることができます。
点眼治療だけでは、十分な眼圧下降を得ることができない場合は、レーザー治療や手術治療が必要となります。
当院では切らない治療として、レーザー治療を選択することができます。
手術治療に関しては、連携病院に紹介しております。

点眼治療

点眼治療

眼圧を下げる点眼薬は作用する場所(作用機序)により数種類あります。

緑内障と診断されたら生涯にわたって点眼治療を続け、残された視野を守ることが大切です。



緑内障の点眼治療では、まず単剤から治療開始します。
眼圧が十分に下降しない場合は作用機序の異なる複数の点眼液で併用治療します。
最近では、2成分を配合した2剤配合点眼液の登場により、少ない点眼回数で眼圧下降が可能となりました。

レーザー治療

  • LIレーザー(閉塞隅角緑内障の治療)

    40歳代や50歳代で白内障が生じていない場合は、白内障の手術ではなくLIレーザーにより急性緑内障発作の予防治療を行います。

    LIレーザー(閉塞隅角緑内障の治療)

  • SLTレーザー

    緑内障で点眼や内服薬で視野の悪化が止められない患者さんへの治療は、以前は手術しかありませんでしたが、新たな療法として、選択的レーザー線維柱帯形成術(selective laser trabeculoplasty略してSLT)が登場しました。当院では患者様が手術を行う負担を軽減し、緑内障の治療の幅を広げるために、SLTレーザーを導入しています。

    SLTレーザーとは房水が流れにくくなっている線維柱体(房水の出口)にレーザーを照射し、房水の出口の流れをよくすることで、眼圧を下げるレーザー治療です。

    SLTレーザー

    姉妹院「高井眼科医院」

    姉妹院「高井眼科医院」にて実施しています。

手術治療

  • ●白内障手術(閉塞隅角緑内障の治療)

    白内障手術(閉塞隅角緑内障の治療)

    ※姉妹院の「高井眼科医院」で実施になります。

    白内障になると水晶体は分厚くなります。
    水晶体が後ろから虹彩を押し上げるため、隅角は狭くなります。白内障による狭隅角の場合、白内障の手術により水晶体を取り除くことで、急性緑内障発作の予防治療ができます。

    緑内障発作はひとたび発症すると、失明するような恐ろしい病気です。そのため、発作になるリスクの高い人は予防治療をおすすめしています。

     

    線維柱帯切開術(※連携病院に紹介になります)

    目詰まりしている線維柱帯を切り開き、本来の流出路であるシュレム管に房水を流す手術です。点眼治療が無効な方や点眼治療ができない方に行います。

    線維柱帯切除術(※連携病院に紹介になります)

    線維柱帯の一部を切除し、房水の流出路を新たに作る治療です。結膜下に排出された房水が濾過胞にたまります。点眼治療が無効な方や点眼治療ができない方に行います。