その他専門外来OTHERS
その他さまざまな目の病気にも、対応しております。
- 治療用コンタクトレンズ外来
- ロービジョン外来
- 色覚検査
コンタクトレンズの専門スタッフが月2回担当しています。
予約制になりますのでお問合せください。
円錐角膜レンズ
角膜の形状が突出した円錐角膜の患者様用のハードコンタクトレンズを取り扱っております。
通常のコンタクトレンズでは形状が合わず、ズレやすい、痛みがある、見づらい、異物感があるなどの不快感が生じます。円錐角膜用コンタクトレンズは、レンズの裏側が突出した角膜形状に合わせて作製されています。
円錐角膜
主な症状 |
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考えられる原因 |
はっきりとした原因が不明ですが、アトピー性皮膚炎・ダウン症候群などの全身疾患に合併することが多いといわれています。 |
検査・診断 |
角膜形解析検査 角膜の球面性を色分けにて解析し、角膜の形状が緩やかなところを「寒色」に、角膜の形状が急なところを暖色で表示します。 細隙灯顕微鏡検査 |
主な治療法 |
ハードコンタクレンズで矯正することが、見やすさの改善だけでなく、進行予防にもなります。 |
強度遠視・無水晶体眼レンズ
生まれつき強度遠視の方や無水晶体眼の方にはレンチクラール加工を施したハードコンタクレンズを処方しています。
+5.0D以上のハードコンタクトではレンズの周辺を薄くするレンチクラール加工することで、レンズの安定が良くなります。
また、最近では使い捨てソフトコンタクレンズの規格が拡大し-24.0D~+10.0Dまで、従来型ソフトコンタクレンズではー25.0D~+25.0Dまで取り揃えています。
虹彩付きレンズ
「シード 虹彩付ソフト」は、虹彩欠損症、角膜白斑などにおける整容や、羞明感の軽減の他、多くの眼疾患に適用可能であり、視力補正も可能にしたソフトコンタクトレンズです。
5種類のタイプと4種類の虹彩色をそろえ、全19通りのパターンから選択が可能です。
ロービジョンケアとは
ロービジョンケアの流れ
視力検査、視野検査を行い、現在の視機能を正確に評価します。
該当する方には、身体障害認定の手続きを進めます。
遮光眼鏡の選定、眼球運動訓練、iPadを使用した訓練、視覚補助具(ルーペなど)の選定を行います。
さらに、白杖訓練、歩行訓練、料理、掃除、音声パソコンなどの訓練が必要な方、ご希望の方には、対応可能な福祉施設などの情報提供、紹介を行っております。
ロービジョンエイド(補助具)
● 遮光眼鏡 | |
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遮光眼鏡はまぶしさの要因となる短波長光を効果的にカットし、それ以外の光を出来るだけ多く通すよう作られた特殊カラーフィルターレンズです。まぶしさにより白く靄(もや)がかっているように見える状態を、短波長を取り除くことでくっきりさせ、コントラストを強調させます。サングラスのように視界が暗くなり見えにくくなることはありません。身体障害手帳の「視覚障害」をお持ちの方は補助金の申請が可能です。 「まぶしくて見えにくい」とお困りの患者様はご相談ください。 |
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● 拡大鏡(ルーペ) | |
物体を拡大して見ることができるレンズ(虫眼鏡)です。ルーペには低倍率、高倍率のものがあり見え方が異なります。LEDライト付のものや、置き型のものなどがあります。 | |
● iPad(アプリ) | |
最新のロービジョンケアとして、iPadが利用されています。 視覚障害者向けのアプリがあり、拡大鏡機能・白黒反転機能・読み上げ機能など1台で日常生活に役立つ機能を紹介しています。 |
色覚(色の感覚)とは
目の奥の網膜には色を感知する錐体細胞があります。
錐体細胞には赤色を感知する赤錐体、緑を感知する緑錐体、青色を感知する青錐体の3種類があります。
3つの錐体細胞が正常に働くことで、私達は様々な色を認識しています。
先天性色覚異常(赤緑異常について)
先天性色覚異常とは、生まれつき錐体の異常があり色の認識が正常とは異なっている状態を言います。青錐体の異常は非常に珍しく、先天性色覚異常とは赤錐体の異常、緑錐体の異常の赤緑異常をさします。
色覚異常にはタイプや程度の違いがあります。天気が悪い日や暗い部屋など、条件が悪い所では色の区別が難しくなるため、生活での工夫も必要となることがあります。
色覚検査で色の感じ方(色覚)を確認することで、見分けにくい苦手な色の組み合わせなどを理解することにつながります。
右図のような色の組み合わせが見分けにくいと言われています。
先天性色覚異常は、日本人の男性の約5%(20人に1人)、女性の約0.2%(500人に1人)と言われています。
色覚検査の方法と流れ
まずは仮性同色表を用いて色覚以上のスクリーニング、型分類を行います。
標準色覚検査表・石原色覚検査表
色の異なる背景にかかれある数字や曲線がどのように見えるかを答えてもらいます。色覚異常の型によってどのように見えにくいかを判断します。
前項で異常が出た場合は、色相配列検査で程度分類(強度の異常かどうか)を行います。
色相配列検査(パネルD15)
15個の色票を、固定色票を基準として似ている順に色並べしてもらいます。
前項の検査で異常が見つかった場合は、色覚異常と診断されますが、わずかながら偽陰性、偽陽性も存在するため、確定診断はアノマロスコープという特殊な機械で行います。
いずれの検査もある程度の理解力、集中力を要するため、低年齢で検査しても信頼性の高い結果を得ることはできません。
正確な検査結果を得るには仮性同色表、色相配列検査では小学校低学年以降、アノマロスコープでは進路や職業を考え始める中学生以降が目安です。またお子さまの場合その日の体調や気分により典型的な結果が得られない場合もあり、日を変えて何度か検査をする場合もあります。